4月バカ
「火星人が攻めて来たぞぉ〜」
のび太が秘密道具「うそつ機」を使って民衆をパニックに陥れた、名場面です。

余りにも有名な話なので今更私が説明するまでもないかもしれませんが、このようなパニックは実際に起こっています。
1938年10月30日、アメリカCBSネットワークの「マーキュリー劇場」という番組内で、火星人がアメリカに攻めて来たと言う内容が放送されました。
現場からの報告など、実際のニュース番組のような形で放送されたため、多くの市民が本当に起こっていることだと勘違いし、パニックが引き起こされました。

さすがに2006年の現在に、これと同じことを放送してもパニックは起こらないと思います。
それはその後の宇宙探査の進歩により、「少なくても太陽系内には、地球に攻めて来れる程の高度な知能を持った生命体は存在しない」であろうことが、共通理解として浸透しているからです。
しかし1938年当時には、「火星人が攻めてくる」ということは、ある程度の現実味を持った事柄であったのだと思います。
火星人が「居る」とも「居ない」とも分からない状態であれば、「居たとしても全く不思議ではない」わけで。
従って嘘をついてそれを信じさせるには、ある程度のリアリティが必要であると考えることができます。
かと言って、「火星には生物がいるらしいよ」というのは、本当に居るかもしれません。
火星には液体の水の有った痕跡や、生物によって作られたと思しき痕跡が見つかっていますから。
つまり嘘をつく側にしてみれば、「事実ではない」ことが明らかであるにも関わらず、ある程度の「現実味」が必要であると言う、大変に難しい要求水準をクリアしないとなりません。

例えば、最近のブームに乗って、「官公庁、情報公開に一歩前進。全職員のパソコンにWinnyのインストールを奨励」という記事を書いたとします。
明らかに嘘です。嘘ですがキチンと書けばそれなりに面白いものになりそうな気もします。
ただこの題材の場合、読み手も明らかに嘘だと分かっているため、良く出来たジョーク止まりです。

個人情報の場合、嘘か本当かを判断する情報が少ないため、比較的嘘を信じさせることが容易いと考えられます。
そこで、私が「結婚しました」の記事を書いたとします。
何人かは騙されてくれるかもしれません。
大成功です。
しかし毎回ここを読んで下さっている方や、実際の友人にとっては、「私が結婚する」ことに現実味が有るとは思えないはずです。
昨日まで彼女も居なかったのに、いきなり結婚するわけがありませんから。
自分で書いてちょっと悲しくなりました。

まとめると、折角のエイプリルフールなのに、気の利いた嘘を思いつきませんでした。
嘘つくのって難しいです。
なのでこれから一生、嘘をつかないことに決めました。
うーん、自己言及のパラドックス。
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誰のため?
もっと根本的な問題だと思うんですけど。
この記事を読んでみて下さい。
高校教科書、来春から至れり尽くせり

一部引用します。
 ノートを取ろうとしない生徒には、書き込み式教科書を。教科書を開くことをしない場合は、漫画を載せて注意を引いてみる。来春から使われる高校教科書に、勉強嫌いの生徒を意識した教科書が登場する。進学校向けには、その学年を超えた学習内容が盛り込まれる教科書も少なくない。「学力の二極化は、もう止まらない」との声が教科書会社から出ている。
 授業中、携帯電話でメールを打ったり、化粧をしたり、教師の話を聞かない。何度も練習したはずの漢字がテストで書けない。答案用紙には、『単位ちょうだい』と書き込みがしてある。
 「生徒がノートを取らないなら、教科書をノート代わりにしたらどうか」という意見が編集会議で出た。穴埋め式は問題集にもなる。教科書1冊で完結させようというアイデアだった。

教科書にメモをするスペースが出来ることに関しては、とても良いと思います。
その場で気になったことを書き留めておけますから。
個人的に「穴埋め」には意義を見出せないので、これは要らないと思いますが…。

そもそも「勉強」って誰のためにやるもんなんだろうと考えると、結局は自分のためです。
それに気付かないうちは、教科書を漫画にしたって勉強なんてするわけがありません。
わざわざ「お願い」をしてまで勉強させる必要があるのかと。
極端な言い方ですが、勉強しなかったことでその後がどうなったとしても、それは本人の責任だろうと思ってしまいます。
もちろん、教師や親やその他(教科書業者もなのかな?)は、本人に勉強をする意義を気付かせる手伝いをする必要はあります。
ただ、それは教科書を「漫画」にして目を引くことではないと思うんです。

私が高校生の頃、真面目に勉強していたかと言うと、決してそうではありませんでした。
寝てたし、遊んでたし、授業聞いてなかったし。
ですからあんまり偉そうなことは言えないんですが、その結果がどうなったとしても、それは自分自身に責任が帰属するという最低限の意識はあったように感じます。

何しろ高校に入学したのが10年前なので、最近の高校については全く知識がないのですが、こういう対策を講じなければならないような状況なのでしょうか?
勉強する意思のある生徒にとって、周りの人間が邪魔であるほどの。
だとしたら、更に抜本的なことを考えないとならないんだろうな…。
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缶コーヒー
屋上で缶コーヒーの飲みながら、ホッと一息つくことを心の支えにして生きています。
「あったか〜い」缶コーヒーを飲みながら、これまでのこと、これからのことについて想いを巡らしていく。
完全に一人になって一息つくには、屋上以外のチョイスはありません。
夜、孤独と静寂、解放感。
毎日、その時間を待ちわびている自分がいます。

冬は寒さという障害があります。
春は花粉という障害があります。
しかし、そんなことで屈するような屋上愛ではありません。
缶コーヒーを片手に、屋上へと向かいます。

今日もいつものように、缶コーヒーを携えて屋上に赴きました。
でも屋上に出た途端、凄く寒いんです。
風も強くて。
小動物みたいにプルプル震えながらもコーヒーを飲んでたんですが、今度はくしゃみがとまりません。
花粉が沢山舞っていたようです。
寒さと花粉のダブルアタックで、鼻水が止まりません。
こりゃあたまらんと、スゴスゴと屋上から立ち去ってきました。
残念ながらダブルアタックに耐えるほどの屋上愛は持ち合わせてはいませんでした。

そんな中、月がやけに綺麗に輝いているように見えました。
自分の行動が滑稽に思えるほど、印象的に。
何となく悔しい気分。
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文化的価値
考古学の分野はあんまり詳しくないので、全然間違っていることを書いたらごめんなさい。

新発見の土偶とか、良く分からないものが発見された時に、専門家の人は色々考えるわけじゃないですか。
「これは一体何に使っていたのだろう?」と。
まじないの道具じゃないだろうか、とか、何かのシンボルなのではないだろうか、とか。
その物体が存在している以上、何らかの意味があることは確かであろうと考えるからです。

例えば、今この瞬間に、突然文明が滅びたとします。
そして何千年後か、何万年後かに発掘されたとします。
発掘される場所はどこでも良いんですが、例えば秋葉原が発掘されたことにします。
情報媒体の耐久年数を考えた場合、DVDやCDよりも紙、紙よりも石版の方が後世まで残りやすいと言えると思います。
また、プラスチックは基本的に分解されないため、ほぼそのままの形で残るのではないかと考えられます。

すると発掘されるのは、大量のフィギュアや漫画本の断片になるのではないかと思うんです。
2000年代初頭の日本、秋葉原界隈における文化についての情報が全くなければ、これらの出土品の解釈に、未来の考古学者たちは頭を抱える気がします。

古文書(漫画)には何かの物語が綴られているようである。
登場人物が特殊能力を用いていることを考えると、これは神々の戦いを描いた物ではないだろうか。
一方、この人形。よく見ると古文書に描かれている人物と共通点がある。
これは神話の神の姿を象った物であり、崇拝の対象だったのではないだろうか。
女性の形を取ったものが多いのは、出産により人間を生み出すことの出来る女性を神聖視しているためではないだろうか。

こんな風に解釈することも可能だと思うんです。
全く情報がなければ。

翻って、現在発掘されている遺跡や遺物の数々。
もしかしたら、古代人のコレクターの人のコレクションなのかもしれません。
「この土偶の、この曲線がたまらないんだよなあ」
「いやいや、こっちのくびれがいいんだよ」
土偶を挟んで、こんな会話が為されていたとしたら、凄く面白い。

現在は博物館に展示されている重要文化財でも、古代人の世界では萌え産業の製品に過ぎなかったのかもしれないと考えると、人間進歩してないな、と思いました。
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諸連絡
Jugemの仕様として、コメントをするのが少し面倒になりました。
コメントをしようとすると、画像が出るので、その画像に書き込まれている文字を入力して下さい。
お手数かと存じますが、よろしくお願い致します。
また、現在新規エントリに対するトラックバックを120分間受け付けない設定にしています。

上記のような対策をとる影には、スパムのトラックバックやコメントが物凄い数送られてくるという現状があります。
悪いのはスパムを送る人ですので、普通にコメントを下さる方やトラックバックを下さる方々に対して不自由を強いるのは心苦しいのですが、ご容赦ください。
このブログにも一時期大変な数のスパムが送られて来てました。
夜中にエントリをアップしたときなど、朝までに10個近くスパムトラックバックが送られて来て、「トラックバック通知メール」を設定していたために朝まで携帯がなりっぱなしで安眠できねえムキーッ、となったこともあります。

と言うわけですので、よろしくお願い致します。
また、時間帯によって、ブログ自体が重いことがあります。
これについてもどうかご容赦ください。
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