裸になって何が悪い
純粋に「裸になること」だけを考える場合、何が悪いのかはなかなか難しい問いかけだと思います。
日本国の法律や公序良俗に照らし合わせた場合、確かに「悪い」と言えるのかもしれませんが、いきなり「容疑者」扱いをされたり全国に詳細な状況が逐次放送されたり、あちこちでネタにされたりするほど「悪い」ことではないと、個人的には思います。

泥酔して裸になって騒いでしまっただけ。
今日一日ニュースを追った限りでは、そのような印象しか持ちませんでした。
むしろ余程のことがあったのではないかと心配してしまうくらい。
むしろ状況を知れば知るほど、好感度が上がってしまったくらい。

私も泥酔したことはありますし、飲みたい夜もあります。
私が泥酔したときはたまたま脱ぎませんでしたが、後輩に絡んだり迷惑をかけました。
もし脱いで後輩(女性)に絡んでいたら、それはシャレにならない事態。
紙一重です。

草なぎ君がやったことは確かに「悪い」とも言えるかもしれませんが、「一人で」「夜中」「赤坂の公園で」「SMAP」のメンバーが「泥酔して」「裸になって」「でんぐり返り」という状況は、「悪い」という言葉は適切ではなくて、もっと別に言葉があるように思えてなりません。
もっと、本質を示すような言葉のはずです。
随分とその言葉を考えたところ、一つ思いつく言葉がありました。

「スキマ」

もうなんと言うか、状況だけみると草なぎ君は「魔の巣」で飲んで、せぇるすまん風の男に「どーん」とやられたようにしか見えないんです。
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お出かけですか。
赤塚不二夫先生が、亡くなられたそうです。
漫画家の赤塚不二夫氏死去 「おそ松くん」「天才バカボン」

おそ松くん」「天才バカボン」などで知られる漫画家の赤塚不二夫(あかつか・ふじお、本名・藤雄=ふじお)さんが2日午後4時55分、肺炎のため東京都内の病院で死去した。72歳だった。
31年、「嵐をこえて」でデビュー。東京都豊島区椎名町にあったアパート「トキワ荘」に転居し、石ノ森章太郎や藤子不二雄らと腕を磨いた。34年には“赤塚ギャグ”のはしりとなる「ナマちゃん」が好評に。37年には「おそ松くん」「ひみつのアッコちゃん」が爆発的にヒット。続いて「天才バカボン」「もーれつア太郎」などのヒット作を連発し、“ギャグ漫画の王様”となった。
今頃、先に行っていた手塚先生や藤子F先生、石森先生と漫画の話をしているのではないかと思います。
奥さまも隣にいて。

ご冥福をお祈り致します。
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他人事ではない
先日地震があったことは書いたのですが、その地震が原因である可能性の高い、こんな事故があったみたいです。

マンガや雑誌に埋もれ、仙台市の男性死亡 地震による可能性(MSN産経ニュース)
一部引用します。

宮城県警は16日、仙台市青葉区の男性会社員(37)が、自宅アパートで数百冊以上のマンガや雑誌などに埋もれて死亡しているのを発見したと発表した。県警では岩手・宮城内陸地震で災害死した可能性もあるとみて死因を調べている。
調べでは、男性は本を四方に約2メートルの高さに積んだ部屋の真ん中で、本に押しつぶされる形で倒れていた。胸や腹が圧迫されており、同署では本の重さで息ができなくなった可能性があるとみている。
多分、私が地震で死ぬとしたらこの死に方だと思います。
むしろ、地震で死ぬならこの死に方が良いとさえ思います。
ご冥福をお祈りします。
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誕生日を祝うためには
本日9月3日はドラえもんの誕生日です。
ドラえもんはロボットなので事情は少し違いますが、誕生日を祝うためには「誕生」が無事に行われなければなりません。
そして、その誕生をサポートしてくれる存在が、産科医のお医者さん達です。
この産科医のお医者さん達を取り巻く状況が、あまりにも過酷であると感じたため、今回の記事にすることにしました。
すでに私よりも詳しい方々が各所で報じられているので、興味のある方は是非調べてみてください。

先週、奈良でマスコミが報じるところによると「たらい回し」での死産があったことは記憶に新しいと思います。
奈良妊婦死産:最初要請の病院 受け入れに余力
奈良県橿原市の妊婦(38)の胎児が救急搬送中に死亡した問題で、橿原消防署(中和広域消防組合)から最初に妊婦の受け入れを要請された県立医科大学付属病院(同市四条町)が、要請から約2時間のうちに、他の2人の妊婦を救急搬送で受け入れていたことが県の調べで分かった。病院に受け入れの余力がありながら、消防とのコミュニケーションの不備などで結果的にこの妊婦の受け入れができなかった。
毎日新聞 2007年8月30日 23時57分の記事より引用

これらの論調では、主に受け入れなかった病院側を非難するというものが多いように感じます。
これに対して、名指しで非難されている奈良県立医大が当日の勤務状況を公表しました。
その部分を引用します。
今般の妊婦救急搬送事案について
平成19年8月28日の当直日誌記録より
(産婦人科当直者 2名)
時間 対応内容

8月28日(火)夕方から抜粋

19:06
妊娠36週 前回帝王切開の患者が出血のため来院、診察後に帰宅
19:45
妊娠32週 妊娠高血圧のため救急患者が搬送され入院、重症管理中
09:00~23:00
婦人科の癌の手術が終了したのが23:00、医師一人が術後の経過観察
23:30
妊娠高血圧患者が胎盤早期剥離となり緊急帝王切開にて手術室に入室
23:36~00:08
緊急帝王切開手術
00:32
手術から帰室、医師一人が術後の処置・経過観察をする。重症のためその対応に朝まで追われる。妊婦の対応にもその都度応援する。当直外の1名の医師も重症患者の処置にあたり2:30ごろ帰宅

8月29日(水)

02:54
妊娠39週 陣痛のため妊婦A入院、処置
02:55
救急隊から1回目の電話が入る(医大事務当直より連絡があり当直医一人が事務に返事) 「お産の診察中で後にしてほしい」、そのあと4時頃まで連絡なし
03:32
妊娠40週 破水のため妊婦B入院、処置 (これで産科病棟満床となる)
04:00
開業医から分娩後の大量出血の連絡があり、搬送依頼あるが部屋がないため他の病棟に交渉
04:00頃
この直後に救急隊から2回目の電話が入る 「今、当直医が急患を送る先生と話しをしているので後で電話してほしい」旨、医大事務が説明したところ電話が切れた
05:30(病棟へ)
分娩後の大量出血患者を病棟に収容 (産科満床のため他の病棟で入院・処置)
05:55
妊婦Aの出産に立ち会う。その後も分娩後出血した患者の対応に追われる
08:30
当直者1名は外来など通常業務につく、もう1名は代務先の病院で24時間勤務につく
奈良県立医大が公表したのは事実だけで、他には何も主張していませんがが、事実の羅列は何よりも説得力を持っているように思います。
私はこれを信じられないほどの激務だと感じるのですが、これを見て「受け入れに余力」と感じる人も、いるのかもしれません。

私は過去に少し、分娩に関する研究に関わったことがあるのですが、「分娩」というのは生物にとって本当に大きなイベントです。
これ以上のイベントはないくらいに。
生体内では遺伝子レベルから臓器、個体レベルまでのあらゆるレベルで数多くの制御系が働いて、このイベントが為されます。
当然ですが、身体にかかる負担も大きく、危険を伴います。
この「分娩」という最前線で、ギリギリの状態で働いている産科医のお医者さん達がこのような報道による被害を受ける状況は、明らかにおかしいです。
批判されるべきは、病院でも医者でもなくシステムです。

最後に、この記事の一部を引用して終わりたいと思います。
asahi.com 医局の窓の向こう側 燃え尽きたら
「俺さぁ、もう、ほんと、辞めようかな」どんぶりに箸を突っこんだまま、T先生が顔を上げて宙を見つめた。
「産婦人科が大変だというのは、あちこちで言われてますよね。で、ご開業を考えてらっしゃるってことですか」真田、腰が引けた物言い。T先生の精気の抜けた顔を見ると、なんと声をかけてよいのやら。
T先生が産婦人科を選択したのは、数ある科の中で唯一「おめでとうございます」と言える科だったからとか。暗くなりがちな病院の中で、産婦人科だけはピンク色の壁紙で、赤ちゃんの泣き声がして、幸せそうだったから、と。
そもそもお産にはリスクが伴うものなのに「うまくいって当たり前、何かあったら医療ミス」の考え方がある。医療とは患者の体に介入することだ。100%安全はありえない。それを患者が忘れ始めている。T先生を追い詰めているのは、考え方の変わってきた(一部の)患者さんたちのようだった。
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博士号の意味
ツッコミどころが満載な気がする、こんな記事がありました。
釣られてる気もしますが個人的意見を書きたいです。
文系の博士号、難しすぎ? 理系の3分の1以下
一部引用します。
博士号は文系の方が理系より難しい――。博士課程の修業年限内に学生が博士学位をどれだけ取得できたかを文部科学省が初めて調べたところ、文系の学生の取得率は理系の3分の1以下であることがわかった。博士号については「理高文低」と言われてきたが、それを裏づけた格好だ。文科省は「文系は低すぎる。対策を考えてほしい」と話している。
要するに、理系学部に比して文系学部では博士課程中での博士号の取得率が低い、ということです。
これを文科省は問題であると認識しているようですが、問題なのでしょうか。
そもそも、分野によって背景やcultureが違う中で、単純に「比率」だけを比較することには全く意味がありません。

私は理系に属しているため、よく知りもしない文系のことについて論じることは危険なのですが、「理系」と「文系」では「博士号」の価値が違うように感じます。
文系のそれは何というか、「免許皆伝」的な、研究を積み重ねた成果の先にあるもののような印象です。
だからこそ大学の職員、下手をすると教授クラスであっても博士号を持っていない場合があります。
文系の場合は「単位満了後退学」に価値があるんですよね。
一方で理系の博士号は「運転免許」に近いと思います。
あくまでも博士号取得はスタートライン。
特に研究者としてやっていこうとする場合、博士号は最早持っていて当たり前、前提の前提です。

また別の側面として、分野にはよりますが、文系は国際競争に晒されない場合が理系に比べて多い、と言うことがあります。
「日本国内」だけがフィールドの分野も多いからです。
その場合、博士号が最終到達地点であっても不都合は起きにくいです。
日本国内にはもう「文系の博士号取得率は低い」というcultureがあるからです。
一方で理系は、バイオでも半導体でもナノテクノロジーでもITでも、フィールドが国際的にならざるを得ない分野が多いと思います。
すると国際的に通用する肩書きである「Ph.D.」(博士号)は、やはり前提条件としての側面が強くなると思います。

他にも色々あるとは思いますが、単純に「比率」だけを比較することは全く意味を為さないことが分かると思います。
それに「高い」と言われている理系の博士号取得率も、博士課程の修業年限内に取得できる割合は、この記事によれば医学・歯学などを含む保健が56.3%、農学53.3%、工学52.8%、理学46.3%であり、およそ半分程度です。
これが「高い」か「低い」かは意見の分かれるところだとは思いますが。
加えて博士に関する問題として深刻なのは特に理系において「博士号取得者」が余っている状況があります。
博士の就職先が少ないんですよorz
これをどうにかしてもらいたいと思います。

つまり、無駄に博士号取得率を引き上げることには意味がない、引き上げるなら理系に関しても引き上げるべき、私が博士号を取得できるように来年に限っては100%にするべき、声高にそう訴えたいのです。
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